「家庭での看護」
家庭では、安静をしっかりとることが大切です。寒くなく、暑すぎないような保温調節が必要です。
食事は、食欲はなくても当たり前のつもりで、子どもの好きなもので消化の良いものを与え、水分を充分にとれるように心がけて下さい。入浴は、高熱が続く間は控えて、体が汗ばんできたら、お湯をしぼったタオルのあとに乾いたタオルでふいて、サッパリと着替えさせましょう。熱が下がってきて、37.4度以下が24時間以上続いたら、汗を流す程度から入浴を始めてみましょう。
出典: にのみや小児科・ひふ科
「溶連菌による高熱やのどの痛みなどをホームケアするときのポイント」
溶連菌に感染すると、高熱やのどの痛みがあらわれることが多いです。このような症状が見られるときには、抗生物質の服用だけでなく、ホームケアの仕方にも工夫が必要です。症状をやわらげるポイントを見ていきましょう。
★溶連菌感染症による高熱・のどの痛みのホームケア
溶連菌感染症の症状のなかでもよく見られるのが、高熱とのどの痛みです。これらの症状は、基本的には抗生物質を服用することでやわらいでいきます。再発を防ぐためにも、処方された抗生物質は医師に指示されたとおり最後まで飲みきらせ、溶連菌を確実に退治しましょう。そのうえで、正しいホームケアにより症状の悪化を防ぐことも大切です。以下に、症状を緩和させるホームケア方法をご紹介します。
★高熱に対して
高熱がでているときは、室温をしっかり調整して安静にさせることが大切です。子どもが寒いと訴えるときは温かくし、暑いと言うときは涼しくしてあげましょう。
また、熱が高いときには入浴は控えてください。お湯をしぼったタオルで汗をふきとり、乾いたタオルで水気をふいてあげましょう。汗をかいているときは、こまめに着替えさせることも大切です。熱が37.4度以下になってから24時間たったら、シャワーで汗を流しても構いません。様子をみながら、少しずつ入浴できるようにしていきましょう。
ただし、発疹がでている場合は、体を温めるとかゆみが強くなることがあります。長湯はせず、ぬるま湯でさっと流すとよいでしょう。また、肌をかいて傷つけないよう、爪も短く整えてください。
★のどの痛みに対して
のどに強い痛みがある場合には、おかゆや煮込みうどん、ゼリー、ヨーグルトなど、のど越しがよく消化にいいものを食べさせましょう。熱い・からい・すっぱいといった刺激の強いものは、避けてください。
食欲があるときでも、消化のよいものを選ぶようにしましょう。食欲がない場合は、消化によいものに限り、好きなものを食べさせてかまいません。ただし、脱水症状を起こさないよう、水分補給はしっかり行ってください。のどが痛くて食べられるものがない場合でも、水分だけはきちんと摂取させましょう。
★家族間感染に注意!
溶連菌は感染力が強いため、一緒に過ごす時間の長い家族にうつることが多いです。子どもに感染しやすい菌ではありますが、大人に感染しないわけではないので、兄弟姉妹だけでなく親も注意してください。特に、抵抗力の弱まっている妊婦や高齢者は、十分気をつけましょう。過去に感染経験があったとしても、油断は禁物です。溶連菌にはたくさんの種類があるため、くり返し発症する可能性があります。
飛沫感染を避けるために家の中でもマスクをし、手洗いやうがいを徹底してください。経口感染もしやすいので、食べ物はもちろん、コップや食器、タオルの共有も避けましょう。
出典: ヘルスヘア大学
「家庭の中で気をつけること」
・食事
「熱い」、「辛い」、「すっぱい」といった“のど”に刺激の強いものは避けてください。なるべくのどごしがよく、消化のよい食べ物にしてあげてください。食べるのがつらいようでしたら水分だけでもしっかり摂るよう心がけてください。その場合も炭酸水といった“のど”に刺激を与える飲料水は避けてください。
・入浴
熱が下がれば、お風呂に入っても特に問題はありません。
・のどが痛い時や食欲がない時の飲み物・食べ物
出典: シオノギ製薬
「注意すること」
◎兄弟にはよくうつります。また、親にも感染することがあります。その場合は予防的にペニシリンを飲むと発病をおさえることができます。4日間ほどのみます。(予防内服)親御さんの場合は急性腎炎になることはほとんどありませんので、症状が落ち着くまで内服すればいいと思います。
◎学校や保育園、幼稚園は2~3日間休みます。
◎溶達菌症はくり返すことがあります。かかりやすい子はくり返す傾向があります。溶連菌といっても種類が多く同類の菌が約二十種類以上存在し、それが次々に流行するのです。
ペニシリン内服の期間は現在は10日間が全国的にも多いようです。5日間で十分という医師もいます。ただ、飲み終わってすぐに再び発症することがあります。その場合はほとんど同じタイプの溶連菌と考えられ、治療が不十分と考えられますので私は2週間内服していただいています。8週間以内に再発した場合は同じタイプの菌によると考えられています。それ以上だと別のタイプの菌である可能性が高いようです。ただし長くなると、ペニシリンによる発疹が出現することがあります。この場合は他の抗生物質を使用します。
◎のどが痛くて、熱があるときはカゼとは限りません。油断しないようにね。
(補)
悪寒戦慄を伴う高熱や回復期の病変部の落屑などはA群β溶連菌が産生する菌体外毒素のうちの発熱毒素(streptococcal pyogenic toxin)によっておこる。この毒素は通常の免疫抗原に比べて非常に強いT細胞活性能を持っていることからスーパー抗原と呼ばれている。ごく微量で短時間のうちに通常の特異的免疫反応に比べて膨大な量のT細胞を活性化し、異常に過量のTNFα、TNFβ、INFγなどのサイトカインを放出させ、生体にとって不適当な免疫応答を惹起し多彩な病体を発現させる特徴がある。
出典: 妹尾小児科
「家庭で看病する際に気をつけること」
★食べ物
熱いもの、辛いもの、すっぱいものは、喉に強い刺激を与えますので避けるようにしましょう。食べ物は喉越しがよく、消化のよいものにします。食べるのがツラい場合は、水分補給をしっかりとして、医師に相談しましょう。
食べ物の例
喉越しのよいものとして、ゼリー、ヨーグルト、プリンなどがあります。
消化のよいものとして、おかゆ、煮込みうどん、野菜スープ、豆腐などがあります。
★入浴
入浴は熱が下がってからにします。熱が下がれば、お風呂に入っても問題はありません。ただし、長湯はしないようにしましょう。
発しんが出ている場合は、お湯を熱くするとかゆみが強くなりますので、温めすぎないようにします。
★その他
発疹にかゆみが伴いますので、爪を短めに切っておくことが大切です。発疹を掻きむしってしまうと、肌に傷がついてしまいます。
また、なかなか症状が改善しないときは、再び医療機関を受診して医師に相談してください。
出典: 子どもの健康と病気の情報サイト
「 溶連菌感染症は何回もかかるの?
A群β-溶血性連鎖球菌には、いろいろタイプがあり、日本では4~5種類あるといわれていますので、4~5回は感染する可能性があります。
出典: 溶連菌感染症
「溶連菌感染の再感染」
A群β-溶血性連鎖球菌にはいろいろなタイプがあり、4~5回は感染する可能性が言われています。
出典: にのみや小児科・ひふ科
「溶連菌はうつる?流行時期と感染予防対策」
溶連菌感染症の基礎知識
溶連菌感染症が流行する時期と、感染を予防するために必要な対策について、ドクター監修の記事でお伝えします。特に、感染しやすい幼児や学童は、流行時期はしっかりとした予防を心がける必要があります。家庭内感染にも注意しましょう。
溶連菌は1年をとおしてうつる可能性がありますが、流行しやすい時期があります。感染を防ぐために、対策をしっかりとしておきましょう。
★溶連菌感染症の流行時期と傾向
溶連菌感染症が流行するピークは年に2回あります。一度目は、春から初夏にかけて、二度目は冬です。
2015年に、溶連菌感染症の患者は増加傾向にあるとの報告がありました。患者数が過去10年間で最高に達したとのことです。流行の度合いによっては、警報を出す自治体も多くなってきています。
また、溶連菌感染症は、ほかのウイルス疾患の流行時期と重なることもあるため、インフルエンザやアデノウイルス、マイコプラズマといったウイルス感染との混合感染も見受けられます。
★溶連菌の感染を防ぐための対策
残念ながら、溶連菌感染症の予防接種はありません。咳(せき)やくしゃみなどの飛沫により感染するため、手洗いやうがいを徹底したうえで、マスクを着用しましょう。
また、溶連菌は家庭内感染するケースが多いという特徴があります。家族内で感染者が出た場合は、食器やタオルなどの共有は避けてください。家の中でもマスクを着用すると、より予防効果が上がるでしょう。
家族が溶連菌と診断された際には、未成年の家族も一緒に抗生物質を処方してもらえることがあります。抗生物質を服用することで感染を完全に防げるわけではありませんが、予防には有効であるとの見解があるためです。
成人の場合は、ほとんどが溶連菌に対する抗体を持っていることから、未成年ほど感染の可能性は高くありません。そのため、予防目的で抗生物質を服用する必要も特にないでしょう。
また、赤ちゃんへの感染は比較的少ないので、大きな心配はありません。ただし、まったく感染しないというわけではないので、油断は禁物です。
一般的に、溶連菌感染症の症状は風邪や咽頭炎、扁桃炎と似ていることから、気づきにくいという特徴があります。早めに治療をして周囲に広めないためにも、のどの痛みや発疹などの典型的な症状が見られたら、すぐに受診しましょう。
出典: ヘルスヘア大学
「溶連菌感染症の予防」
溶連菌に対するワクチンはなく、予防接種はありません。溶連菌感染症に予防対策としては、主に次のことに気をつけることが大切です。
★手洗いやうがいを徹底する。
家族に感染者がいる場合には、多く接触することは避けて、接触する際にはマスクを着用する。
★発熱、喉の痛み、扁桃炎などの症状がでたら、速やかに医療機関を受診して医師の診断を受ける。
ただし、溶連菌は健康な人でも、菌を持っている場合があります。菌を持っていても、そのことに気付かないため、他人へ感染させてしまうことがあります。こういった場合は、予防することは難しくなります。周りに感染者がいる場合は、上記の予防策が有効となってきます。
出典: 子どもの健康と病気の情報サイト