溶連菌感染症は大人もかかる?


「溶連菌感染症で大人の症状と治療法は?頭痛や下痢はある?」

溶連菌感染症というと、子供に多い感染症のイメージですが、大人も発症することがあります。

疲れがたまっていたりして、免疫力が低下しているときですね。

頭痛や発熱、のどの痛みなどの、風邪とよく似た症状がでる溶連菌感染症。

大人の症状と予防法、治療についてお伝えしていきます。

 

★溶連菌感染症 大人の症状は?

溶連菌感染症で多くみられる特徴的な症状は、のどの痛みと発熱、舌に赤いブツブツができるといったものになります。

 

症状がひどいときは、扁桃腺の辺りにも白いブツブツができて、唾を飲みこむのも痛くなり、38度以上の高熱がでたりします。

このときに、体に発疹がでることもあります。

 

その他にも、頭痛や下痢、嘔吐などの、風邪と同じような症状がでることもあるようです。

 

溶連菌は、めずらしいものではありませんし、免疫力が高い健康な大人の場合、発症しないまま保菌している人も多いとのこと。

風邪とよく似た症状のため、悪化しなければ、溶連菌感染症と気づかないまま、症状が治まっていくこともあります。

 

ただ、風邪ではなく溶連菌感染症だった場合、抗生物質を使って治療をしないと、菌がなくなることはありません。

希ですが、症状が長引いたときには、腎炎やリウマチ熱などの別の病気に繋がることがあります。

 

周りに溶連菌感染症になった人がいるなど、気になるときには、病院で検査をうけるようにしましょう。


★溶連菌の感染経路はと予防法は?

溶連菌は、咳やくしゃみなどの飛沫感染によってうつります。

潜伏期間は2~5日。

インフルエンザほど感染しやすい菌ではないのですが、家族間での感染はしやすいそうです。

 

家族で誰かが感染したときは、同じ食器を使わない、手洗いやうがいをしっかりする、マスクをするなどして予防をしましょう。

家族全員が抗生物質を飲むことで予防するという方法もあるそうです。

  

★溶連菌に大人が感染したときの治療法

溶連菌感染症の治療は、抗生物質を飲みます。

 

溶連菌には抗生物質がよく効くので、飲み始めて2日ほどで症状は治まってきます。

ですが、そこで抗生物質の服用をやめてしまわず、1週間から10日ほど続けて飲んで、菌を殺しておくことが必要です。

それによって、腎炎などの次の病気に繋がらないようにしていきます。

 

独自の判断をせず、医師の指示にしたがって服用しましょう。

 

また、抗生物質の副作用で、下痢になることがあります。

抗生物質は菌を殺すものですが、腸内細菌にも影響を及ぼしてしまうことがあるからです。

 

「溶連菌感染症と診断されて抗生物質を飲んでいるけど、下痢が治らない」という場合は、抗生物質の副作用かもしれませんので、様子をみながら抗生物質を飲み、あまりにひどいようなら医師に相談しましょう。

 

溶連菌感染症になったときは、他の人に移さないためにも、2~3日は外出を控え、会社や学校は休むようにしましょう。

2~3日たって症状が治まってきたら、改めて医師に相談されると良いでしょう。

 

溶連菌感染症の大人の症状は、人によって様々です。

ほとんど症状がなく、子供が感染したから念のために検査をしたら感染していたという場合もあれば、一晩で一気に高熱がでて、つばも飲み込めないほど喉が痛くなったという場合もあります。

 

冬場と5~7月頃に発症することが多くなっていますので、のどの痛みや発疹、発熱など気になる症状があって、風邪薬を飲んで2日以上たっても症状が改善されないときは、病院で検査を受けることをおすすめします。


出典: ヘルシースタイルnavi




★風邪症状に似た「溶連菌感染症」が大流行の兆し

のどの痛み、発熱などの症状が出る「溶連菌感染症」の患者数が過去10年間で最高に達し、大流行の兆しをみせている。聞き慣れない病気だと思う人もいるかもしれないが、水ぼうそうやおたふく風邪と同様、子供がよくかかる病気の一つで、何度もなる人もいる。例年、患者が増えるのは、冬季、そして春から初夏にかけてだ。


原因は「A群溶血性レンサ球菌」という細菌への感染で、咽頭炎、扁桃炎、しょう紅熱などを引き起こす。紅い発疹を伴うしょう紅熱は、昔は命を奪う怖い病気として恐れられ、患者が隔離されていた伝染病だ。溶連菌感染症の典型的な症状は、のどの痛み、発熱、イチゴ舌(舌に発疹が出てイチゴのようになる)で、全身倦怠感、嘔吐、手足に発疹が出たり、発熱や発疹が治まってから手足の皮がむけたりすることがある。3歳以下の乳幼児では、典型的な症状が出にくく比較的軽く済む場合が多いという。


溶連菌感染症かどうかは、医療機関でA群溶血性連鎖球菌迅速診断キットを用いれば数分間で診断できる。インフルエンザの迅速診断キットは鼻の粘膜をぬぐうが、溶連菌はのどの赤く腫れた部分を綿棒などでのどをこすって培養する。患者数が増えたのは、迅速キットが普及し、ほとんどの医療機関で「溶連菌感染症」と簡単に診断できるようになったためとの説もある。子供の頃、「扁桃腺が腫れているね」と医師によく言われたが、ひょっとしたら溶連菌感染症だったのかもしれない。


治療は抗生物質の服用が中心だ。一般的には、薬を飲み始めて1~2日で熱は下がり、のどの腫れや痛みも治まる。のどが痛いときは、辛い、熱い、すっぱい、冷たいなど刺激の強い食べ物は避けたほうがよい。のどや舌が痛くて食欲が落ちているときには、脱水症にならないよう注意しよう。


重要なのは、医師の指示通り抗生物質を1週間から10日間、服用し続けること。自覚症状がなくなったからいって抗生物質を飲むのをやめてしまうと、心臓弁膜症を起こす恐れのあるリウマチ熱や急性糸球体腎炎といった続発症(合併症)になる恐れがあるからだ。


★「人食いバクテリア」劇症化にも注意!

急性糸球体腎炎とは、溶連菌感染症後10日~4週間後に発症しやすい病気で、顔やまぶた、足のむくみ、血尿、高血圧などの症状が出る。溶連菌感染症が治った後、尿検査をするのは腎炎になっていないかチェックするためだ。とはいえ、10日間抗生物質を飲み続けるのは大人でも嫌なもの。息子たちが保育時園児だったときに溶連菌感染症になったことがあるが、親も忙しい中、子供に10日間薬を飲ませるのは結構厄介だった。


子供に多い病気ではあるものの、決して小児特有の病気ではなく大人にもうつる。身近にも、1人の子が溶連菌感染症で休んだと思ったら、兄弟、両親、祖父母まで全員に感染した家があった。ワクチンはなく、予防は手洗い、うがい、マスク、コップやタオルの供用を避けるといった一般的な感染症予防法が基本だ。家庭の中で感染を避けるのはなかなか難しく、特に兄弟間の感染率は25%とされる。


ただ、溶連菌感染症自体は、前述のように治療法と合併症を予防する方法が確立されており恐れる必要はない。怖いのは、同じA群溶血性レンサ球菌が傷口やのどなどから血液中に入り劇症化したときだ。「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の初期症状は手足の痛みと腫れ、発熱で、気づいたときには手足の壊死、多臓器不全が進んで手遅れになる場合もある。発病後数十時間でショック状態を起こして約30%もの人が亡くなることから、「人食いバクテリア」とも呼ばれる病気だ。


国立感染症研究所によると、昨年は患者数が調査開始(1999年)以来最も多い273人に上り、今年も3月1日までに全国で90人の発症が報告されている。発症はまれで、すぐに抗菌薬を投与して壊死した部分を切除すれば治る可能性はあるとはいえ、なぜ劇症化するか、また、なぜ増加しているかは分かっていないのが不気味なところ。


特定の遺伝子の型を持つ溶血性レンサ球菌が劇症化することまでは解明されつつあるものの病気の進行を止めるのが難しい部分もあり、持病のない元気な人でもこの病気で命を落とす危険性があるのだ。手足のキズが化膿して発熱するなど、おかしいと思ったらすぐに医療機関を受診してみよう。一般的な溶連菌感染症も早めに小児科や内科を受診すれば重症化や合併症の発症を避けられる。


出典: PRESIDENT Online 




「溶連菌感染症の再発と家族への感染」

溶連菌は咳やくしゃみなどで近くの人に感染(飛沫感染)します。

溶連菌感染症は、繰り返しかかることもあります。大人になってもかかります。溶連菌は咳やくしゃみなどで近くの人に感染(飛沫感染)しますが、溶連菌に汚染された食品が原因のこともあります。一人がかかったら家族、特に一緒に遊んでいる兄弟への感染に注意し、できれば一緒に検査を受けておくとよいでしょう。


出典: シオノギ製薬




「家族に対する治療は?」

家族全員が感染しているかどうかはわからないわけですが、家族内感染の確率は、兄弟で50%弱、親で20%くらいといわれています。発熱、のどの痛みがあるときは、検査して菌がでていれば治療します。


出典: 溶連菌感染症




「大人と子どもの溶連菌(溶連菌による咽頭炎、扁桃炎)と治療方法」

溶連菌による咽頭炎、扁桃炎は、3歳以上の幼児・学童に多く、冬に流行しやすい病気です。(※出典元1)しかし、大人にも感染します。


典型的な症状は、発熱、のどの痛み(咽頭痛)、つばを飲み込む時の痛み(嚥下時痛)などです。


ただし、小さな子どもの場合は、のどの痛みなどの症状をうまく伝えることができません。不機嫌、食欲不振といった症状にも気をつけてあげましょう。特に、小児の場合には、イチゴ舌(舌に赤いボツボツができる)や全身の発疹(「猩紅熱」といいます)の症状が出ることがあります。


また、適切な治療により、重大な合併症をなるべく抑えることが出来ますので、熱やのどの痛みが強いなどのつらい症状がある場合には早めに受診しましょう。


★溶連菌感染症の治療方法

★どの科に受診すればよいか?

溶連菌による咽頭炎、扁桃炎の代表的な症状は、のどの痛みや発熱です。多くの場合、内科や小児科で対応可能です。


ただし、のどの痛みが激しい場合やつばが飲み込みづらいなどの強い症状がある場合は、耳鼻科での対応が必要になることがあります。迷う場合は、かかりつけや受診前に近隣の医療機関に相談しましょう。


★治療の概要

診察の結果、溶連菌に感染している可能性が高いと判断された場合、抗生物質による治療が行われます。抗生物質が効果的に作用すれば、2日後までには、熱やのどの痛みなどの症状が、徐々に改善しはじめます。


★しっかり治療するには

溶連菌をしっかり治療するには、処方された抗生物質をすべて飲みきる必要があります。なぜなら、抗生物質で治療する目的には、次のような理由があるからです。


合併症の予防(扁桃周囲膿瘍、咽頭後膿瘍、中耳炎・副鼻腔炎など)

リウマチ熱の予防

など。


特に、リウマチ熱の予防には、抗生物質を飲み続ける期間を十分に設けることが効果的とされています。(※出典元2)ですので、熱や喉の痛みなどの症状がなくなっても、油断せず、指示されたとおりに服用してください。


ただし、抗生物質を飲んで3日間経過しても、症状が改善しない場合は、合併症が起きていないかなどを判断するために再評価が必要ですので、同じ医療機関に相談しましょう。


そして、症状が改善してから2~3週間後に尿検査で、尿に血液が混じっていないかを確かめる場合があります。これは、主に腎炎の合併症が起きていないかを診るためです。


★大人にも感染する溶連菌

溶連菌による咽頭炎、扁桃炎は、3歳以上の幼児・学童に多い病気です。しかし、小児特有の病気というわけではありません。抵抗力の弱い妊婦を含め、大人も感染しますので、家族内で発症した場合は、下記のような手段で、感染拡大の予防につとめましょう。


★感染拡大を防ぐ方法

とくに、感染の拡大が起きやすい環境は、接触の機会が多くなる家庭内と学校です。子どもや妊婦になるべく感染させないように配慮するには、マスク、手洗いが効果的です。


また、食事の際、取り分ける前の食事に箸をつけたり、コップの回し飲みなども避けましょう。なぜなら、溶連菌は、患者さんのつば(唾液)にも含まれているからです。


なお、ペニシリン(抗生物質)による治療を行った24時間後に細菌がどのくらい減っているかを調査した研究があります。(※出典元3)その研究では、約80%の患者さんで、唾液の中に含まれる溶連菌がいなくなったという報告があります。そのため、抗生物質の治療を受けた後、少なくとも1~2日間は、感染拡大の予防のために、わずらわしくても積極的にマスクの着用を行いましょう。


溶連菌による咽頭炎、扁桃炎は、適切な治療で、患者さん本人のつらい症状を治すことができます。また、周囲に感染を広めないためにも、早めに受診しましょう。


出典: ヘルスヘア大学




「大人の感染」

溶連菌感染症は大人も感染します。子どもと同様の症状となるようですが、大人の場合、勝手な思い込みでインフルエンザやカゼと思い、医療機関への受診が遅れることがあります。


医療機関への受診が遅れることによって、重症化することや合併症を引き起こすこともあります。特に身体の抵抗力が低くなっている高齢者は気をつけなければいけません。身体に異変を感じたら、必ず医療機関を受診して、医師の診察を受けてください。


「妊婦への影響」

妊婦さんへの影響については、B群溶連菌感染症を注意する必要があります。


B群溶連菌は、腟の中にありふれている菌(常在菌)です。妊婦さんの10人に1人は持っていて、この菌を持つ妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、約50%の割合で菌を持っています。そして、菌が発見された赤ちゃんの100人に1人が、重い感染症を発症します。大体2,000~3,000分娩に1例くらいの頻度となります。


発症した際の症状は、はじめは「元気がない」「ミルクの飲みが悪い」「呼吸が安定しない」などといった程度となりますが、急激に肺炎、髄膜炎、敗血症に進行し、発症後の死亡率は25~50%で、救命できても神経系の後遺症が残ることがあります。


B群溶連菌感染症は、早発型と遅発型の2つのタイプがあります。


★早発型

生まれてから7日までに発症します。特に生まれてすぐの24時間以内が一番危険です。


★h遅発型

生まれてから7日以後に発症します。早発型ほど危険ではありませんが、病院を退院してから発症しますので、お母さんや家族が十分注意しなければなりません。


退院後に「元気がない」「ミルクの飲みが悪い」「呼吸が安定しない」などといった症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。


「B群溶連菌感染症への対策」

B群溶連菌には、抗生物質が効果的です。お母さんが感染している場合は、抗生物質の投与、分娩時に感染している場合は、抗生剤の点滴を受けながら経膣分娩をすることで、赤ちゃんへの感染を防げるようです。分娩時の詳細については、医師と相談して決めていくことになります。


出典: 子どもの健康と病気の情報サイト